モバイル回線で自宅サーバー公開

長年お世話になったADSLサービスが9月末で終了した。
その1年前に終了するとの連絡があったが、ギリギリまで使おうと思って対策を先延ばしにして、8月半ばに光回線のサービスを申し込んだら、NTT西日本の工事の予約が取れず、10月から有線の回線が無くなり、自宅サーバーが外部からアクセスできなくなってしまった。
今年はNTT西日本の光回線の工事がパンクして数ヶ月待ちが普通という情報があり、そのせいか、筆者も未だに工事の予約ができていない。

もう何年も、自宅サーバーはこのブログを発信するくらいにしか使っておらず、宅外からアクセスできなくても困らない状態が続いていたのだが、巡り合わせの悪いことに、先月から今月にかけて仕事で2回ほど、自宅サーバーにアクセス可能ならこんな苦労をせずに済んだのに、と思ったことがあったので、やっぱり光回線の開通を待たずに自宅サーバーをアクセス可能にしておきたいと思うようになった。

それとは別に、やっぱりインターネットに繋がっている宅内Wi-Fiルーターが無いといくつか不便があったので、モバイルルーターの購入を考え始めていた。たまたまWi-Fi+CellularモデルのiPadに差していたイオンモバイルのデータ通信専用のタイプ2(NTTドコモ回線)のSIMは、格安SIMでは珍しくグローバルIPアドレスが割り当てられている、即ちこれを使えば自宅サーバーを外部からアクセス可能にできることを知ったので、早速モバイルルーターを購入することにした。
同種の機器としてはIODATAのWN-CS300FRの方が新しくてデザインも好みでかなり迷ったが、このSIMを使う上でより動作が安定してそうなNEC Aterm HT100LNを購入した。

結果、次の構成で自宅サーバー(HTTPサーバー)の外部公開に成功した。

点線は無線、実線は有線接続である。
HT100LNはWi-Fiルーター機能を持つので、WSR-1800AX4が無くても有線のTV以外は接続可能なのだが、HT100LNのWi-Fiはあまり強力ではなさそうなのと、元々WSR-1800AX4以降はADSL使用時から同じ構成で、特になかなか成功しないIoT家電のWi-Fi接続設定をやり直したくないのと、たまにTV(Video)を接続してDLNA再生したいことがあるので、WSR-1800AX4を残している。

光回線が開通するとHT100LNを取り外すので、なるべくこれに依存しないよう、NATのポートマッピング設定含めルーター機能はWSR-1800AX4に集約させたかったのだが、HT100LNはブリッジモードにできなかったので、HT100LNをルーター、WSR-1800AX4をブリッジモード(APモード)にした。

イオンモバイルSIMは基本的に低速通信モード(最大200kbps)にしており、レスポンスが話にならないのではないかと危惧していたが、おそらくバースト転送機能(低速通信時にも通信し始めの一定量は高速通信できる機能)のお陰で、全く問題なさそうだった。


なお、代わりにiPad用に契約したmineoのデータ通信専用SIM(Dプラン シングルタイプ)もHT100LNに差してみたが、グローバルIPアドレスが付与されなかった。同じくドコモ回線で、一時は固定IPアドレス付きのプランもあったとのことで、ひょっとして可変のグローバルIPアドレスではと期待したが、tracerouteしてみると途中がはっきりプライベートIPアドレスだった。
「パケット放題 Plus」オプションで最大1.5Mbpsだが月1,300円で実質無制限というのが、我が家では幼少の子供が勝手にiPadで動画を観て1日に1G以上使ったりするので、大変魅力的であり、これでグローバルIPアドレスがあればmineoのSIM 1枚で完結するのだが、残念だった。

光回線の工事であるが、9月上旬に1回、10月上旬の某日で予約を取ったのだが、筆者のアパートまでの間が工事可能かどうか確認が取れていないというよくわからない理由で、NTT西日本から一方的にキャンセルされた。ちなみに筆者のアパートは前の住人によって既に光ファイバーの工事済みであり、部屋に「NTT西日本」と書かれた光コンセントがある。9月末になって、NTT西日本から予約可能になったと言われ、10月下旬のNTT西日本の空いてる枠(平日の、午前か午後どちらかの指定のみ)の中で都合の良い枠を3つ選んでくれと言われたので伝えたら、日程確定の連絡が来たのは伝えた枠の4日前で、その時点ではその日に既に仕事の予定が入ってしまっていたので、予約できなかった。またNTT西日本が予約可能だという11月中旬の候補日を3つ伝えて、日程確定の連絡を待っている状態であるが、この調子だといつ決まるのだろう。
そもそもこの部屋は光ファイバーの工事済みなのであり、必要な機器さえ送ってもらえば良いだけなのに、工事が済んでいること自体、NTT西日本では確認できないという。一体どういうことなのだろう。
あまりにも対応が悪いので、同じく工事済みのJ:COM NETに変えることも考えたが、J:COMはよく通信が切れるとのことで、来年4月には在宅勤務でも使用することになる可能性が高い回線としては使い物にならないと判断し、諦めてイオンモバイルSIMを使いながら気長に待つことにした。