VMWare PlayerでISOイメージのOSインストール

OS上で仮想マシンを実現するVMWareは、もはやご存知の方も多いと思う。これを使えば、Windows上でLinuxを動かしたり、Linux上でWindowsを動かしたりすることができる。そのVMWareの機能限定版、VMWare Playerが昨年無償で公開された。

VMWare Playerには、仮想マシンのイメージを新規作成したり、仮想マシンの構成を変更する機能が無く、VMWareで作成するか、仮想マシンのイメージ(色々なサイトで用意されている)をダウンロードする必要がある。

VMWare無しで、VMWare Playerだけで仮想マシンに好きなOSをインストールする方法は、既に色々なサイトで紹介されている。
(参考リンク)
http://yamashita.dyndns.org/blog/343
http://blog.livedoor.jp/hakin/archives/50168211.html
http://blog.yasaka.com/archives/2005/10/vmware_playervi.html


今回、VMWare Player(for Windows)以外に何もインストールせずに、CD-ROMドライブ無しで、ISOイメージのRedHat9.0をインストールすることに成功したので、報告する。

LinuxやFreeBSDなどは、インストールCDのISOイメージをFTPサイトからダウンロードすることができる。これらをVMWare Playerで仮想マシンにインストールするには、daemon toolsを使ったり、CD-ROMに焼いたりして、仮想マシンでインストーラーをCD起動する方法が主だ。

だが、daemon toolsをインストールしたくなかったり、CD-ROMドライブが無かったりすることもあるだろう。そんな場合に、仮想マシンの構成ファイルをテキストエディタで編集して、ISOイメージを仮想マシンのCD-ROMとする方法がある。(その方法は後の方を参照)
その時に問題になるのが、インストール中にCDの入れ替えがある場合だ。

RedHat9.0もCD3枚組なので、インストール中にCDの入れ替えが発生する。CDの入れ替えの画面になったら、仮想マシンをsuspendして、構成ファイルを編集してISOイメージファイル名を変更して、仮想マシンをresumeすると、なんとなくCDの入れ替えが成功した感じになるのだが、なぜか途中でそのCDにファイルが無いというエラーが出てしまう。てっきりダウンロードしたISOイメージがおかしいのかと思ったら、daemon toolsでmountするとそのエラーは出なかった。
色々試してみた所、CDの入れ替えの時に、構成ファイルを編集して一旦物理CD-ROMドライブを使う設定にし、物理ドライブにアクセスしてCDが見つからないというエラーを出した後、入れ替え先のISOイメージを設定すると、きちんとCDの入れ替えが行われることが判明した。

RedHat9.0以外ではまだ試していないが、おそらくどれでも同じだと思う。
この方法により、VMWare Playerと仮想マシンイメージとインストールCDのISOイメージさえあれば、好きなOSをインストールした仮想マシンを作成できると思われる。


色々調べていると、VMWareが無くても、VMWare Playerだけで結構色々できると思った。
無料のVMare Player、素晴らしい。
問題は、VMWare toolsが無いので、インストールしたOSがちょっと設定しづらい所か。

●仮想マシンイメージの入手方法
HDDが10GBで良ければ、VMWare Playerのダウンロードサイトの"Browser Appliance"
をダウンロードすれば良い。

HDDが20GBの仮想マシンは、VMWare Technology NetworkCommunityのページにいくつか存在する。例えばFreeBSD 6.0の仮想マシンは20GBである。

その他のサイズのものは、上記参考リンクで紹介されているQEMUのqemu-img.exeというプログラムで作成するという方法がある。

●仮想マシンのRAM量の設定
仮想マシンイメージの.vmxファイルの、以下の行を編集する。単位はMB。
--------------------------
memsize = "160"
--------------------------

●仮想マシンのCD-ROMの設定
仮想マシンイメージの.vmxファイルの、以下の行を編集する。(下記はBrowser-Appliance.vmxからの引用)
----------------------------------
ide1:0.fileName = "auto detect"
ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"
----------------------------------
上記は、物理CD-ROMドライブを使用する設定。

daemon toolsの仮想CD-ROMが認識できない場合は、ドライブ名を指定する。下記はG:ドライブの場合。
----------------------------------
ide1:0.fileName = "G:"
ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"
----------------------------------

ISOイメージを仮想マシンのCD-ROMドライブとして見せる場合は、例えば下記のようにする。
-------------------------------------------
ide1:0.fileName = "C:\temp\shrike-i386-disc1.iso"
ide1:0.deviceType = "cdrom-image"
-------------------------------------------

●CD-ROMドライブとしてISOイメージ使用中のCDの入れ替え手順
1. メニューバーの"Player"->"Exit"でsuspendさせる
2. vmxファイルのCD-ROMドライブの設定を物理CD-ROMドライブに変更
  例:
  ----------------------------------
  ide1:0.fileName = "auto detect"
  ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"
  ----------------------------------
3. vmxファイルを閉じて、vmxファイルをダブルクリックして起動
4. 1回仮想マシンにCD-ROMドライブにアクセスさせる
5. メニューバーの"Player"->"Exit"でsuspendさせる
6. vmxファイルのCD-ROMドライブの設定を入れ替え先のISOイメージに変更
  例:
  -------------------------------------------
  ide1:0.fileName = "C:\temp\shrike-i386-disc2.iso"
  ide1:0.deviceType = "cdrom-image"
  -------------------------------------------
7. vmxファイルを閉じて、vmxファイルをダブルクリックして起動