前のエントリーからの続きである。
Hi-lock modeは、Font Lock modeのバッファ毎の追加ルールを手軽にインタラクティブに設定できるI/Fである。
Font Lock modeを有効にしていると、C-sで検索すると、マッチする部分がハイライト表示される。それが便利なので、ハイライト表示するためだけにいちいちC-sで検索することがあるのは筆者だけではないであろう。検索を抜けるとハイライトが解除されてしまい、またハイライトするために検索してしまう。そんな時はHi-lock modeである。
M-x highlight-regexp(既にHi-lock modeならC-x w h)を実行して、ハイライトするパターンを入力すると、マッチする箇所がハイライトされる。何かマッチすると、自動的にHi-lock modeが有効になる。もしFace Lock modeがOFFだと、自動的にFace Lock modeもONになる。
・"x"をhighlight-regexpした状態(Hi-lock mode、mode-lineに"Hi"が追加されているのに注目)
検索パターンを単にxとするのでなく\<x\>とすると、単語の一部でなく単独で現れるxを対象にできる。
・"\<x\>"をhighlight-regexpした状態
続けてC-x w hして別のパターンをハイライトすることもできる。
・さらに"\<y\>"をhighlight-regexpした状態
C-x w l(highlight-lines-matching-regexp)を使うと、パターンを含む行全体をハイライトできる。
・さらに"draw"をhighlight-lines-matching-regexpした状態
1つのパターンのハイライトを解除するには、C-x w r(unhighlight-regexp)を実行する。全て解除するなら、M-x hi-lock-modeとしてHi-lock modeをOFFにすれば良い。
C-x w b(hi-lock-write-interactive-patterns)とすると、そのモードに定義されたコメント形式で、現在のハイライト設定が挿入される。
・上の状態から続けてhi-lock-write-interactive-patternsを実行した状態
c-modeなら、/*〜*/で括られたものが挿入される。これを残しておくと、次にこのファイルでHi-lock modeがONになった時に同じハイライトがなされる。
ハイライトを解除した後で、コメントに書かれたHi-lock設定を読み込むには、C-x w i(hi-lock-find-patterns)とする。
コメント形式のHi-lock設定はFont Lock modeのルールと同じなので、これを書き換えると、結構複雑な設定も書ける。
・"draw"のルールを書き換え中("draw_に続く単語を赤太字、"draw_"より後ろの"r"をピンクでハイライトするつもり)
・C-x w i(hi-lock-find-patterns)を実行した状態
なお、全てのバッファでHi-lock modeを有効にするには、.emacs等で
(global-hi-lock-mode 1)とすると良いが、ファイルを開く度に何か聞かれるようになってしまうことがあるので、同時に
(setq hi-lock-file-patterns-policy t)も加えた方がいいと思う。
コメント