先月、このweblogが動く自宅サーバーへのアクセス手段でお世話になってる、無料のDDNSサービス、ieServer.Netが不調で、しばしば外からここにアクセスできなくなっていた。
当初から大変ありがたく使わせてもらっているが、無料のサービスなので十分な設備で運営されるとは限らないし、いつサービス終了となるかもわからない。大してアクセス数がある訳でも無いが、せっかくネチネチと綴ってきた現役のweblogなので、まだ消滅させるには惜しい。そこで、予備のweblog環境を検討することにした。
このサーバーのblogは、MovableTypeを使って記事を静的なHTMLに変換して作っており、一度HTMLに変換すれば、WebサーバーにMovableTypeが無くても閲覧可能である(但しコメント/トラックバックの受信やコンテンツ内検索等はできない)。従って、MovableTypeを使って作成した静的なHTMLをプロバイダーが提供するWebサーバーにアップロードするだけで、公開はできる。
…と考えて作業を始めると、1つのMovableType環境で複数のURL向けに静的なHTMLを出力するのは容易でないことがわかった。MovableTypeの設定ファイルを2つ用意して手で切り替えるか、データベース内に全データを丸ごと2つ持たないといけないのだ。あまりにもすっきりしないし、不便である。
そこで、プロバイダーのWebサーバー側にブログシステムを構築することを考えた。
世の中にはMovableType以外にNucleus、tDiary、華式、blosxom等様々なブログツールや日記ツールがあるが、私が使用しているプロバイダーであるHi-HoのレンタルWebサーバーは持ち込みのプログラムを動かす制約が厳しく、ほとんど素のPerlのCGIしか動かせない。従って、多数のPerlモジュールを必要とするMovableTypeも、PHPで動く華式も、SQLデータベースを必要とするNucleusも動かない。
そんな中、blosxomは動いた。
実はこのblogを始める以前に、Kyo Nagashimaさんのblosxom starter kit(以下bsk)を使ってHi-Ho上でblosxomを動かして、少しだけblogしていた。そのbskをインストールした4年前、Hi-Hoのサーバー上で動かせたフリーウェアのブログ/日記ツールはblosxomだけだったが、現在やはり動かせるのはblosxomだけのようである。
Blosxomの公式サイトのページは更新が止まっており、そのサイトにあるblosxom本体も5年前からバージョンアップされていない。ユーザーも減っているようで、ユーザー自身が「なぜ今更blosxomを使っているかというと…」と自嘲気味に言い訳しているのを見かける。ユーザーがいなければノウハウを公開する人もいない。もうblosxomを使うのは厳しいか…と思いかけた所で、"The Unofficial Blosxom User Group"というサイトを見つけた。どうやら今年に入っても有志によってバージョンアップされ、プラグインも追加されていってるようだ。
そして、日本でもInfoseekの無料Webレンタルサーバーでblosxomしている人がいた。InfoseekでもHi-Hoでも動くのなら、レンタルウェブサーバー間のポータビリティは十分期待できる。一旦システムを構築したら、無料のレンタルサービスででもその環境を入れれば全く同じブログを使い続けられるのだ。エコロジーだ。
ひと安心してblosxomをバージョンアップしようとすると、以前にインストールしたblosxomが動かなくなっていた。Perlスクリプトの途中でエラーになってたようで、サーバーのPerlの仕様が変わったのか?とげんなりしたが、仕方なく解析すると、spamを受けまくってwriteback(コメント、トラックバック)ファイルが巨大になってたのが原因だと判明した。インストールしていたのはbsk 1.02そのままの環境で、当時spamは全く無かったので、spam対策はしていなかった。しかも、パスワードを設定していたはずなのだが、有効にしていたwikiedish(ブラウザ上でエントリーを編集するためのプラグイン)を使って、全てのエントリーがspamによって書き換えられていた。
辛うじてbsk 1.02を初期状態に戻して動かすことはできたが、blosxom本体だけをバージョンアップする方法と、spam対策されたWritebackPlusを組み込む方法がわからなかったので、bskを参考にして1からblosxom環境を構築することにした。
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