10年以上前に購入し、ここ3年連続運転のwebサーバーとして活躍してきたノートパソコン、Mebius MN-340(CPU:Pentium 150MHz)の中から、チュイイイン、ギャアアァァンという、回転刃が金属板を削るような音がしてきたので、先々月から準備し始めていた玄箱に本格的に移行することにした。
初代玄箱の試験用のDebian環境をddでパーティションごとバックアップして、試験用のHDDをまともなHDDに換装して、ddでリストアしようとしたら、Debianが起動しなかった。(ddで取ったHDDのイメージファイルはLinuxでループバックデバイスとして正常にマウントできたのに。なぜだろう?)
仕方なく、Debianの再インストールを始めた。何度かインストールに失敗した後のある夜、寝る前にインストール作業をしていて、操作ミスをして慌てて電源を抜いたら、最悪のタイミングだったようで、ファームウェア異常になって玄箱自体が立ち上がらなくなってしまった。
これを修復するには、JTAGの環境が必要だ。長いこと半田こても握ってないし、そもそも半田こてを用意していない。半田こてを入手しても、その先も険しい道のりだろう。
元々、初代玄箱を試験的に動かしてみて、このMebiusの代わりは荷が重いと感じており、これまでも玄箱HGの購入を少し考えていたので、これまでに調べたことが無駄にならないように、忘れない内に玄箱HGを購入した。
●玄箱HG Debian化メモ
http://www.revulo.com/にあるページの通りの方法で、debian-sarge-2.6.17.3-kuroHG-20060702.tgzを使って、一発で成功した。
具体的な手順は以下の通り。
1. ログイン(ファームウェア1.01の初期状態だと、user=root, pass=kuroadmin)
2. echo -n NGNG > /dev/fl3
3. reboot
→EMモードで起動する
4. 上記.tgzをtmpimage.tgzという名前にしてzip圧縮、ファームウェア1.01のimage.zipをそれに置き換える
5. ファームウェアダウンロード
●Debianセットアップメモ
- IPアドレス変更
/etc/network/interfacesを書き換える
- Debian upgrade
apt-get update
apt-get upgrade
を順に実行する
- 時刻設定
dateコマンドで設定する
- テキストエディタの設定
デフォルト設定では、何かにつけnanoというエディタが起動するので、
update-alternatives --all
を実行して、適切な選択肢でviクローンを選択する。
- IBM JDKのインストール
http://chira-ura.seesaa.net/article/28761629.htmlとそのリンク先に、パッケージの入手方法からalternativesの設定方法まで書かれている。
なお、Tomcatの起動スクリプトに書かれているIBM JDKのインストール先のディレクトリ名は、上記ページの説明とは違って、/usr/lib/j2sdk1.5-ibmとなっている。
上記ページの説明のようにalternativesを適切に設定すれば、複数のJavaをインストールした後のJava VMやJavaコンパイラの切り替えは、それぞれ
update-alternatives --config java
update-alternatives --config javac
というコマンドでできる。
- Tomcat5が起動しない場合の対処
JavaのセキュリティマネージャをOFFにする。具体的には、/etc/init.d/tomcat5内にて
TOMCAT5_SECURITY=no
と設定する。
- Tomcatが使うJava VMについて
javaコマンドに関係なく、/etc/init.d/tomcat5にて優先順が決まっている。
別のものを使う場合は、/etc/default/tomcat5のJAVA_HOMEを設定する。
ところで、IBM JDK 1.4.2は速いということで期待してインストールしたが、私の環境ではあまりそれを実感できない。GCJの方が速いようだ。CPUがPowerPCだからだろうか?
●初代玄箱Debian化メモ
http://www.revulo.com/にあるページの通りの方法を試したが、ファームウェアとしてdebian-sarge-2.6.17.3-kuroBOX-20060702.tgzを使うと、何度やっても「ファームウェアの更新に失敗しました」となった。debian_2006_06_10_dist.tgzを使うと、成功した。
http://kuro.dsk.jp/のinstall_debian_standalone.txtの方法だと、上記のdebian-sargeのパッケージをインストールできた。write_ngは不要だった。具体的な方法は以下の通り。
1. ログイン(ファームウェア1.02の初期状態だと、user=root, pass=kuro)
2. echo -n NGNG > /dev/fl3
3. reboot
→EMモードで起動する
4. ログイン
5. パーティション再作成
/sbin/mfdisk -e /dev/hda
sh /sbin/mkfilesystem.sh
6. ftpで/mnt2/shareに上記のDebian化パッケージを転送
7. /mntに展開
8. /usr/bin/write_ok実行
9. reboot
ファームウェアが壊れた初代玄箱をいつか復活させたいが、いつになることやら...
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